今週はまだ方向感ない相場が続いております。
それでは振り返って参りましょう。
4/17 (Mon)
米4月NY連銀製造業景気指数が予想を大幅に上回り米金利が続伸、ドルは全面高となりました。ドル円は先週高値を上抜け134円台半ばまで上値を伸ばし、ユーロドルは1.09ドル台前半、ポンドドルは1.23ドル台半ばへ続落しました。
▶欧州時間:欧州通貨安値小幅更新、ドル円横ばい
ドル強含みで終えた先週末の流れから、ドル円は早朝から下値を切り上げ上昇、仲値後には先週高値@134.045円を上抜けましたが一旦134.10円付近で上げ渋りました。その後しばらく134円が重くなりましたが押し目も限定的で、午後には再び134円台に乗せると134.214円まで高値を更新し133.95円近辺で東京時間を終えました。
ユーロドルはじり安で始まると、仲値後のドル円の上昇につれ先週末安値@1.09726ドルを下抜け1.09621ドルまで下落、その後は株価が堅調に推移するなか1.0990ドル台まで持ち直しました。ポンドドルは1.2410ドル台から売りが先行、先週来サポートとなっていた1.24ドルちょうどを下抜け1.1.2385ドル付近まで下落したのち1.2420ドル台まで反発し欧州時間を迎えました。
15時40分、カザークス・ラトビア中銀総裁が「5月会合では25bpか50bpの利上げが選択肢」と述べましたが、マーケットは反応薄。16時過ぎ、ユーロドルは欧米株の上昇につれ1.09995ドルまで上値を伸ばしましたが、1.10ドルを前に上げ渋り、17時、イタリアCPI確報値が下方修正され(+8.2%⇒+8.1%)欧州金利が低下すると1.0960ドル台へと反落しました。その後は1.0980ドル台で上値を抑えられNY時間を迎えました。
ポンドドルは序盤に高値を小幅更新したものの1.2430ドルに届かず反落、18時頃には1.2375ドル付近まで安値を更新しましたが、低下基調にあった英金利が底打ちし持ち直す動きに反応してか1.2410ドル付近まで買戻されるなかNY時間となりました。
ドル円は134円を挟んでほぼ横ばい。133.80円台は底堅く、19時前後に米金利が高値を更新した局面でも上昇は134.18円付近に止まり、133.90円台に押し戻されました。
▶NY時間:エンパイア予想上振れで米金利上昇、ドル全面高
NY勢参入後も134円挟みでの小動きが続いたドル円でしたが、米4月NY連銀製造業景気指数(エンパイア・ステイト景況指数)発表前のポジション調整に133.75円付近まで下落、ポンドドルは1.24375ドルの高値を付けました。一方ユーロドルは依然1.0985ドル付近が重く上げ渋りました。
21時半、毎回予想を大きく裏切る米4月NY連銀製造業景気指数が発表。今回も予想-18.0に対し+10.8と大幅に上振れると米金利が一段高となりドルは全面高に。ドル円は東京高値を上抜け134.572円まで上昇、ユーロドルは1.09095ドルの安値を付け、ポンドドルも1.2360ドル割れまで下落しました。
24時を回ると米金利の上昇も漸く一服したものの、引けにかけ高値圏での横ばいが続いたため、ドル円はNY午後には概ね134.40円台でのもみ合いとなりクローズ。
一方ユーロドルは、米株の急反発につれ安値から持ち直したものの戻りは1.0930ドル付近に止まり引けは1.0920ドル台。ポンドドルはNY昼過ぎに付けた1.23541ドルの安値から1.2570ドル台へ若干値を戻し取引を終えました。
▶その他
NY午後、バーキン・リッチモンド連銀総裁は「インフレが目標とする2%に向かって低下しているとのさらなる証拠が必要」と利上げ停止に慎重な姿勢を示しましたが、マーケットへの影響はありませんでした。
米NY連銀製造業景気指数の大幅な予想上振れを受け一段高となった米金利は、高止まりのままクローズ。米10年債利回りは終盤3.6042%まで高値を更新し引けは3.6004%(+0.0876%)、2年債利回りは4.1942%(+0.0953%)。
寄り付きから軟調だった米株は、3時過ぎから急速に値を戻しプラス圏を回復、先週末から反発して引けました。
原油は81ドルを割り込み反落。天然ガスは大幅続伸。
金スポット、銀スポットはともに続落しました。
4/18 (Tue)
英週平均賃金の予想上振れを受け、追加利上げの観測が高まりポンドドルが上昇すると、ドル売りは他通貨にも波及し、先週金曜日以降強まったドル高基調は一服しました。
▶欧州時間:ポンド主導でドル売り優勢
ドル円は利食い売りが先行したものの134.275円で下げ止まると反発、仲値後には前日高値@134.572円を上抜け134.705円まで上昇し約一か月ぶりの高値を付けました。買い一巡後はじり高となった欧州通貨に歩を合わせ134.30円台まで値を戻し東京時間を終えました。
ユーロドルは1.09226ドルを安値に買戻しが続き1.0940ドル台に乗せクローズ。ポンドドルは1.23686ドルから1.2390ドル台まで戻し高値圏で欧州時間を迎えました。
15時発表、英雇用統計は失業率が前月から悪化、失業保険申請数も増加しましたが、2月週平均賃金が予想を上振れたことから追加利上げ観測が高まりポンドドルは上昇基調を強めました。ユーロドルは発表直後こそユーロポンドの売りに押されましたが、1.0935ドル付近を底値にポンドドルにつれ上昇。ドル円は、衆院財務金融委員会での植田日銀総裁の発言もサプライズなく、134.40円台を頭にじり安となりました。
15:00 英2月週平均賃金(除く賞与/前年比)+6.6% 予想 +6.2%
※前回 +6.5%から+6.6%へ上方修正
18時、独・ユーロ圏4月ZEW景況指数はともに予想を下振れ、少し遅れ英30年債入札が好調な結果に終わると金利上昇は一服。ポンドドルは1.2440ドル台で漸く上げ止まり、ユーロドルは1.09827ドルがこの日の高値となりました。
18:00 4月ZEW景気期待指数
ドイツ 4.1 予想:15.6 前回:13.0
ユーロ圏 6.4 前回:10.0
一方ドル円は欧州通貨が上げ止まったあとも欧米金利の低下に伴い上値を切り下げじり安が続き、19時台には134円ちょうど前後まで下げ幅を拡大、安値圏でNY時間を迎えました。
▶NY時間:ドル3日ぶりに反落
NY序盤、安値から反発しかけていた米金利が再び低下、BOAの好決算を好感し上昇していたダウ先物がGSの決算不調を受け反落するなか、安値圏にあったドル円は133.864円まで下落しましたが、21時半過ぎに米金利が安値圏での持合いを上放れると134円台を回復、一転買戻しが優勢に。22時過ぎにはブラード・セントルイス連銀総裁のタカ派発言が報じられると134.30円台に乗せました。
ブラード・セントルイス連銀総裁
「最近のデータはインフレがなお根強く続いていることを示しており、FEDは利上げを継続する必要がある」
「政策金利を5.50%から5.75%の間へ引き上げる必要がある」など。
しかし、反発もここまでで、22時半過ぎに米金利が低下に転じるとドル円は再び134円を割り込みました。もっとも米10年債利回りが安値を更新するなかでもドル円の下落は133.90円台に止まり、24時半過ぎに米10年債利回りが低下幅を縮め始めると134.20円近くまで反発しました。ロンドン勢も引き上げると徐々に動意も薄れ引けにかけては横ばいに。結局134.10円近辺でこの日の取引を終え3日ぶりに反落しました。
一方、ユーロドルはNY勢が参入すると一転じり安に。ポンドドルが1.24492ドルまで上値を伸ばした局面でも上値は重く、22時半過ぎにはブラード総裁の発言もあり1.0940ドル台まで上げ幅を縮小、ポンドドルも1.2410ドル台まで反落しました。
調整売りも一巡すると、ユーロドルは1.0970ドル近辺、ポンドドルは1.2440ドル台まで反発したのちもみ合いに。ユーロドルは1.0970ドル台に乗せクローズ。ポンドドルは1.2425ドル近辺で引け、ともに3日ぶりに反発しました。
また、NY昼前にはボスティック・アトランタ連銀総裁がインタビューに答え、「あと一回の利上げを行ったのち、5%超の水準をかなり長い期間据え置くことを支持」と述べました。
同じ頃、レーン・ECB専務理事も「ECBは5月に利上げすべきだが、利上げ幅についてはまだコミットしない」などと述べましたがユーロは反応薄でした。
▶その他
米金利は区々。10年債利回りは3.5756%(-0.0248%)へ低下、2年債利回りは4.1967%(+0.0025%)で引け前日とほぼ変わらず。
米株も区々。ダウ平均とナスダックは小幅反落した一方、S&Pは小幅続伸しました。
原油はNY時間に持ち直したものの小幅続落。天然ガスは3日続伸。
金スポット、銀スポットはともに3日ぶりに反発しました。
4/19 (Wed)
前日の平均賃金に続き英3月CPIが予想を上振れ英金利が急騰、ポンドは全面高となりました。ドル円は英金利につれ米金利が上昇したことから、一時約一か月ぶりとなる135円台に乗せました。ユーロドルは1.09ドル台での一進一退が続き、前日から小幅反落し取引を終えました。
▶欧州時間:英CPI受けポンド上昇も失速、ドル円は一時135円台乗せ
ドル円は仲値過ぎまで小動き。134.10円台は重く134円割れは堅い展開が続きましたが、10時台に入ると持合いを上放れ上昇すると、東京引け間際には134.465円まで上値を伸ばしました。
ユーロドルは1.0970ドル付近を底にじり高となると、10時過ぎには前日高値を僅かに上回り日通し高値となる1.09838ドルを付けましたがフォロースルーなく失速、1.0960ドル付近へと反落しました。ポンドドルは1.2420ドル台でのもみ合いから1.2410ドル近辺へ弱含むなか欧州時間を迎えました。
15時、英3月CPIはコアともに予想を上振れる強い結果に。安値圏にあったポンドドルは発表直後に1.2440ドル台まで上昇、米金利の急騰に1.24ドル手前まで一旦押し戻されましたが、すぐに切り返すと16時台には1.2470ドル台まで上値を伸ばしました。
15:00 英3月CPI(前月比)+0.8% 予想 +0.5% 前回+1.1%
(前年比)+10.1% 予想 +9.8% 前回+10.4%
コア指数(前年比)+6.2%、予想 +6.0% 前回+6.2%
しかし、16時半頃から米金利が再び上昇基調を強めるとポンドドルは失速、19時前には1.24ドルちょうど前後まで下落し英CPI後の上昇分を全て失いました。
ユーロドルはポンドドルの動きにつれ1.0970ドル付近から下落、1.0950ドル割れまで安値を更新したのち反発しましたが、ユーロポンドの売りに1.0970ドル台で上げ渋るとその後はじり安に転じました。
18時前、ウンシュ・ベルギー中銀総裁の「コアが高ければ50bp利上げを支持するかも」との発言も支えとはならず、予想通りとなったユーロ圏3月HICP確報値の発表を通過すると下げ足を速め1.0920ドル台まで安値を広げました。
19時半過ぎ、レーン・ECB専務理事の「ベースラインのままなら5月利上げは適切」との発言に自律反発するなかで買戻しが強まりましたが、戻りは1.0940ドル付近に止まりました。
ドル円は欧州序盤に米金利が上昇すると続伸。前日高値@134.705円をあっさり上回ったあと一旦134.50円付近まで反落しましたが、米金利が一段高となると再び強含み、18時台には約一か月ぶりに135円をタッチしました。
18時50分過ぎには「日銀内で4月会合でのYCC修正に慎重な意見広がる」との報道に135.132円まで上値を伸ばしましたが、5分も経たぬ間に134.70円台まで押し戻され、結局135円台は短命に終わりました。
▶NY時間:欧州通貨売り先行後持ち直し、ドル円底堅い
ドル円は134.80円台、ユーロドル1.0930ドル台、ポンドドル1.2410ドル台で迎えたNY序盤はドル買いが先行。20時半過ぎにはユーロドルは1.09176ドル、ポンドドルは1.23931ドルまで下落しましたが、ここが安値となり反発するなか米金利が上げ幅を縮小すると買戻しは23時台まで続き、ユーロドルは東京高値に迫る1.09791ドルまで、ポンドドルは欧州序盤の高値を上抜け1.24736ドルまで上昇しました。
23時半過ぎ、デコス・スペイン中銀総裁は「3月の基調が維持されるなら、金利に関しまだやるべきことがある」と追加利上げ支持を示唆しましたが、ユーロドルの1.0970ドル台は依然として重く、米金利の調整が一巡し再び上昇に転じると1.0950ドル台まで反落、ポンドドルは1.2430ドル台まで値を戻しました。
一方ドル円は、NY時間に入ると135円を試すことなく134.90円付近から上値を切り下げじり安に転じると、22時台には134.30円前後まで下落し欧州序盤からの上昇分を吐き出しました。しかし134.30円付近で下げ渋るなか米金利が再上昇すると、NY昼には134.85円付近まで上昇しました。
NY午後に入ると米金利の上昇も一服、マーケットは徐々に動意を失いもみ合いとなりました。3時発表のベージュブック(地区連銀経済報告)も特に材料視されことなく、マーケットは膠着状態のままクローズ。ドル円は134.70円台で引け前日から反発、ユーロドルは1.0950ドル台で引け反落、ポンドドルは1.2430ドル台へ小幅続伸し取引を終えました。
▶その他
米金利は上昇。10年債利回りは3.5908%(+0.0152%)2年債利回りは4.2437%(+0.0470%)でクローズ。英CPIを受け上昇した英10年債利回りは前日比+0.1091%で引けています。
米株はまちまち。ダウ平均は続落、ナスダックは小幅反発、S&Pは小幅反落。
原油は軟調。予想を上回る在庫取り崩しにも80ドル台を回復できず3日続落に終わりました。天然ガスは海外時間を通じ一貫して値を下げ、4日ぶりに反落しました。
金スポットは反落。銀スポットはNY時間に持ち直し小幅続伸。
4/20 (Thu)
低調な米経済指標が相次ぎ金利低下、株安となるなかドル円は134円台後半から前半へ反落しました。一方、欧州通貨は伸び悩み小幅高にとどまりました。
▶欧州時間:独PPI予想下振れもユーロは底堅く推移
ドル円は134.60円付近を底に仲値にかけ上昇しましたが、高値は134.972円までで135円に届かず失速、134.70円割れまで値を戻し134.70円近辺でクローズ。ユーロドルは仲値に向けユーロ円が買われると1.0950ドル割れから1.0960ドル台へ小幅に上昇。その後は概ね1.0950ドル台でのもみ合いが続きましたが、引け前にクノット・オランダ中銀総裁の「6月、7月も追加利上げの可能性がある」との発言に1.0960ドル台に乗せクローズ。ポンドドルは逆に仲値にかけて1.2420ドル付近まで下落、その後は1.2430ドルを挟んでの小動きとなりましたが、引け間際にはユーロドルの上昇につれ早朝高値@1.24388ドルに迫るなか欧州時間となりました。
15時、ドイツ3月PPIは前月比・前年比ともに予想を大きく下振れ。これを受け欧州金利の低下を見込んで米金利が急低下すると、ドル円は133.70円近辺から134.30円台まで下落しました。ユーロドルは米金利の低下につれたのか1.0970ドル台まで上昇しましたが、欧州金利が窓を空け大幅に低下して始まると1.0950ドル手前へ反落、ポンドドルもユーロにつれ1.2450ドル台に上昇後1.2410ドル台へ下落しました。
15:00 ドイツ3月PPI(前月比)-2.6%、予想 -0.5% 前回 -0.3%
(前年比)+7.5% 予想 +9.8% 前回 +15.8%
16時過ぎには欧州金利の低下も一服、18時にかけ低下幅を縮小するとユーロドルは1.0980ドル手前まで上昇、ポンドドルも1.2450ドル台を回復しましたが一段の上昇にはつながらず、その後はNY勢参入まで一進一退が続きました。
ドル円は、欧米金利の持ち直しに伴い134.80円台まで反発したのち、米金利が再び低下するなか134.50円台へ戻しNY時間となりました。
▶NY時間:低調な米経済指標が続くもドルの下落は限定的
NY序盤、米金利が上昇して始まるとドル円は再び134.80円まで反発、ユーロドルは1.09337ドル、ポンドドルは1.24059ドルまで下落し各々この日の安値を付けました。
21時半、米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数は予想-19.3に対し-31.3と大きく下振れ、先週末予想を大幅に上振れたエンパイアとは真逆の結果に。新規失業保険申請件数もまた予想を上回る増加となると、強い結果を期待してか持ち直しかけていた米金利は低下、ドルは全面安となり、ドル円は134.20円付近へ下落、ユーロドルは1.0980ドル台、ポンドドルは1.2460ドルまで上昇しました。
21:30 米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数-31.3、予想 -19.3
新規失業保険申請件数 24.5万件、予想 24.0万件
ドルの安値圏でのもみ合いが続いていた23時、米3月景気先行指数、中古住宅販売件数もまた予想を下振れるとドルは一段安に。ドル円は安値を134.016円まで伸ばし、ユーロドルは同時刻発表のユーロ圏4月消費者信退官指数が予想を上回る改善となったことも支えとなり1.09893ドルまで高値を更新、ポンドドルも1.24670ドルの高値を付けました。
23:00 米3月景気先行指数(前月比)-1.2%、予想 -0.6%
3月米中古住宅販売件数(前月比)-2.4%、予想 -1.8%
ユーロ圏4月消費者信頼感指数(速報値)-17.5、予想 -18.5
NY午後には米金利は若干戻す局面もあったものの、引けにかけては安値圏でのもみ合いが続きましたが、一段のドル安にはつながらず、ドル円は134円を前に下げ止まり134.35円付近まで戻したのち134.20円で引け前日から反落。ユーロドルは1.10ドル台への道は近くて遠く引けは1.0970ドル近辺。ポンドドルは前日高値@1.24736ドルに届かず1.2440ドル台で引けともに小幅高に止まりました。
なお、メスター・クリーブランド連銀総裁は5%越えの利上げを支持しつつ、慎重さも求めると発言。ローガン・ダラス連銀総裁、ボウマン理事の発言も伝わりましたが、インフレは高すぎると述べるにとどまりました。
▶その他
米金利は低下。10年債利回りは3.5318%(-0.059%)2年債利回りは4.1423%(-0.1014%)でクローズ。
米株は下落。ダウ平均は一部低調な決算を受け3日続落。ナスダックは約3年ぶりの減益となったテスラが大幅安となり反落。S&Pも続落しました。
原油は大幅に続落し一時77ドル割れ。ギャップアップして始まった天然ガスは上昇を維持し前日から大幅反発。
金スポットは反発。銀スポットは前日とほぼ変わらず。
4/21 (Fri)
米4月PMI速報値の予想上振れを受け、低下基調にあった米金利が急反発すると軟調だったドルは買戻しが強まりました。しかし、追加利上げ観測の高まる欧州通貨は底堅く推移し、ドルは小幅続落で取引を終えました。
▶欧州時間:ポンド軟調、ユーロは底堅く、ドル円はじり安
東京時間は株安となるなかクロス円の下落に伴いドル円はじり安に推移。早朝高値@134.285円から133.757円まで下落し133.80円付近でクローズ。ユーロドルは1.0937ドルを高値に1.09562ドルまで小幅安。ポンドドルは1.24456ドルから1.24256ドルまで値を下げ欧州時間を迎えました。
15時、英3月小売売上高が予想以上に悪化するとポンドドルは1.2430ドル台から1.2380ドル割れへと急落。ユーロドルも1.0960ドル台からつれ安となると、16時前には1.09384ドルまで下落しこの日の安値を付けました。ドル円は134.70円付近まで安値を更新したのち欧州通貨の下落につれ134.10円付近まで反発しました。
15:00 英3月小売売上高(含自動車燃料:前月比)-0.9%、予想 -0.5%
(前年比)-3.1%、予想 -3.1%
(除自動車燃料:前月比)-1.0%、予想 -0.6%
(前年比)-3.2%、予想 -3.1%
16時過ぎ、フランス4月PMI速報値は製造業は弱かったものの、サービス業が予想を上振れた結果、総合は前月、予想をともに上振れ。16時半のドイツ、17時のユーロ圏も同様の結果となると、欧州金利は安値から反転しプラス圏を回復、ユーロドルは1.0970ドル台まで値を戻しました。
ポンドドルもユーロドルにつれ反発。17時半の英国PMIも欧州同様の構図となると1.2415ドル付近まで買い戻されましたが、買い一巡後は再び1.2380ドルを割り込み安値圏でのもみ合いに。一方ユーロドルは底堅く推移し1.0965ドル付近でNY時間となりました。
<4月PMI速報値>
16:15 フランス 製造業 45.5 予想:47.8
サービス業 56.3 予想:53.5
総合 53.8 予想:52.9
16:30 ドイツ 製造業 44.0 予想:45.7
サービス業 55.7 予想:53.4
総合 53.9 予想:52.9
17:00 ユーロ圏 製造業 45.5 予想:48.0
サービス業 56.6 予想:54.5
総合 54.4 予想:53.7
17:30 英国 製造業 46.6 予想:48.4
サービス業 54.9 予想:52.8
総合 53.9 予想:52.2
ドル円は、17時過ぎに米金利の上昇が一服し再び低下に転じると、じり安基調に回帰、133.70円割れまで安値を更新し安値圏でNY勢を迎えました。
▶NY時間:米PMIを受けドル反転上昇も欧州通貨堅調
NY序盤から欧州主導で金利が上昇、ダウ先物は下げ止まりを見せるなか、ユーロドルが上昇、22時過ぎには1.09934ドルの高値を付けました。ポンドドルも1.2380ドル付近から1.2420ドル台へ反発、ドル円は21時半過ぎに米金利が失速し安値を更新する動きに133.553円まで下落し週初の安値を下抜けました。
ところが、米4月PMIが製造業、サービス業ともに予想を上振れると安値圏にあった米金利は急騰、ドルは一転買戻しが強まりました。
22:45 米4月PMI速報値 製造業 50.4 予想:49.0
サービス業 53.7 予想:51.5
総合 53.5 予想:51.2
ドル円は20分後には134.493円まで急騰し安値からほぼ一円上昇、ポンドドルは1.23678ドルまで安値を更新しました。
一方ユーロドルは安値に届かず1.0940ドル台で下げ止まると、売り一巡後は1.0980ドル付近まで急速に値を戻しました。ポンドドルもまた1.2410ドル台へと急反発。しばらくもみ合ったのち、24時過ぎに米金利が頭打ちとなるとじり高に転じ、ポンドドルは、5時過ぎには1.24474ドルまで高値を更新、ユーロドルも高値にこそ届かなかったものの1.0990ドル台まで上昇し、ともに高値圏で取引を終えました。
一方ドル円は高値から反落したものの134円台を維持、2時を回ると週末を前に次第に動意を失い134.10円台で週末を迎えました。
▶その他
この日はロンドン昼までにECBメンバーからの発言が多くありました。発言内容は総じてタカ派的で、ユーロを下支えしました。
>16時過ぎ デギンドス・ECB副総裁
「コアインフレは非常に粘り強いまま。市場が想定したより慢性的かもしれない」
「将来的な金融政策の変更はデータ次第」
>16時半過ぎ ヴィスコ・イタリア中銀総裁
「コアインフレは依然頑固なインフレを示している」
「金利は会合ごとに決定する必要」
「利上げは排除しないが、慎重を期す必要」
>17時過ぎ ブイチッチ・クロアチア中銀総裁
「コアインフレはまだ高すぎる」
「追加引締めの可能性が高い」
「金融引き締めの終点は、データ次第」
>19時前 マクルーフ・アイルランド中央銀行総裁
「利上げ休止を計画し始めるには早すぎる」
「金利は景気抑制的な水準で維持される必要」
>19時 レーン・フィンランド中銀総裁
「ユーロ圏のインフレは依然高すぎる」
「景気抑制的な金融政策から拙速に脱却すべきではない」
また、引け間際にはクック・FRB理事の発言が報じられましたが、帰り支度を始めたNY勢は反応なしでした。
>5時半過ぎ
「データが引き続き強さを示せば、さらにやるべきことがある可能性」など。
米PMI後に急反発した米金利はプラス圏を保ったまま、10年債利回りは3.5718%(+0.04%)、2年債利回りは4.1816%(+0.0393%)でクローズ。米株は主要3指数揃って小幅反発。
原油は76ドル台後半まで続落したのち78ドル台へ持ち直し3日ぶりの反発。天然ガスは小幅続伸。
金スポットは反落。銀スポットも4日ぶりに反落しました。
まとめ
週初は135円を目指す展開になり一時135円台に乗せたものの、抜けきれず若干の調整が入っております。
ここからの展開ですが、上下どちらにも動きそうな展開です。
135円を明確に抜けてくれば137.5円を目指す展開になりそうです。(上値は重いので137円までは難しそうですが、、、)
下値は132円割れで下げトレンドに乗ってきそうです。
5月1週目にイベントが多いので、そこで大きく動きそうですがそれまでにトレンドが出ることを願っています。
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