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ポンド急落はなぜ起こったのか?

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いろいろな要素が絡んでいるので順を追ってみていこうと思います。

9月6日 トラス新政権発足

9月22日 英中銀(BOE)がインフレ対策としてこれまで購入した国債の売却を決定

9月23日 大型経済政策発表

9月28日 BOE(英国中銀)が長期債を10月14日まで無制限買い入れを発表(年金基金の破綻を防ぐため)

22日~23日にかけてポンドが大きく売られています。

ポンド/円 チャート(日足)

大型経済政策の骨子は、主に所得税の最高税率の引き下げや、法人税率の引き上げの凍結といった大型減税を柱とするものである。(税収という名の収入が減る)

まずここで財政不安からポンドが売られやすい状況に。

さらに、エネルギー価格の高騰を受けて年間の光熱費が5300ポンドになると予想されているのですが、それを、2500ポンドに収まるように販売単価に上限を設けて、上限を超える分については政府が肩代わりすることを計画しているようです。

その資金については国債(借金)を増発することで賄おうとしているので、

借金が増える→財政懸念強まる→債権売られる

という流れのようです。

もう少しかみ砕くと、

国債増発→財政懸念悪化→債権が売られ長期金利上昇→家計と企業の借り入れコスト増でデフォルトリスク高まる→企業業績悪化に伴う株安につながる

さらに、

財政懸念悪化→ポンドが売られインフレが加速→さらなる経済対策必要

さらにさらに、

国債増発→需要喚起→国内でインフレ加速→さらなる衛材対策必要

結構詰んでますね。

 

今後BOE(英国中銀)はQT(量的引き締め)加速のため、

国債の市場売却を10月末から始めようとしています。

国債を売るという事は長期金利の上昇につながりますので、家計や企業の借り入れコストが上昇し、英経済に打撃を与える可能性が出てきます。

 

9月28日に発表された、BOE(英国中銀)が長期債を10月14日まで無制限買い入れ(年金基金の破綻を防ぐため)についてもみていこうと思います。

下のチャートは英10年債利回りのチャートになります。

英10年国債チャート(日足)

急上昇してますね。

この長期金利の急騰(価格は急落)によって、年金基金に1億ポンドの追証が発生しました。

そこで、

担保不足を補うため→債権売却を考えたが→金利上昇(価格は下落)→さらなる追証発生

という悪循環に陥り、パニックが起こる寸前にBOEの無制限買い入れが発表されています。

 

ただ、根本的な問題(財政不安)はなにも解決できていないので、また徐々にポンドが売られていくのではないかと考えています。

しばらく乱高下が続きそうですね。

 

 

 

 

 

 

 

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